もう捨ててしまった方へ

源泉徴収票を捨ててしまったときにやること

落ち着いて大丈夫です。源泉徴収票は、たいていあとから手に入ります。

作っているのは、給与を支払った会社です。
捨ててしまっても、その会社に頼めば作り直してもらえるのが普通です。
退職した会社にも頼めます。

急ぐ必要があるのは転職した年の、前の会社の分だけです。
それ以外は、必要になったときに動けば間に合います。

動くのに期限があります
転職した年の、前の会社の分だけは急ぎます。新しい勤務先の年末調整に間に合わないと、 その年は自分で確定申告をして精算することになります。
再発行 手続きをすれば再発行できる
このページの内容

捨てて困るのはどんなとき

捨てたこと自体が問題になるのではなく、 必要になる場面が来るかどうかで変わります。 当てはまるものがなければ、急いで動く必要はありません。

早めに動く

転職した年に、新しい勤務先へ提出する

年の途中で転職すると、新しい勤務先が前職の給与を含めて年末調整をします。
前職の源泉徴収票が無いとその合算ができず、
新しい勤務先では年末調整をしてもらえません。

間に合わなかった場合でも、その年は自分で確定申告をすれば精算できます。
取り返しがつかなくなるわけではありませんが、手間は増えます。

新しい勤務先の年末調整の締切まで
手間が増える

確定申告をする

2019年4月1日以後の確定申告では、源泉徴収票を申告書に添付する必要がありません。
現物が無くても申告そのものはできます。

ただし添付が要らないだけで、
支払金額・源泉徴収税額・社会保険料等の金額は申告書に書きます。
その数字をどこから持ってくるかは必要です。

手間が増える

収入を証明する(保育料の算定・公営住宅・各種の申請)

提出先が「収入が分かる公的な書類」を求めているだけなら、
市区町村の課税証明書で足りることが多いです。

逆に、提出先が「源泉徴収票」と名指ししている場合は代用できません。
何を求められているかを先に確かめてください。

困らない

5年より前のものを捨てた

申告をやり直せる期間(更正の請求)も、
納めすぎた税金を返してもらえる期間も5年です。

5年より前の分は、申告のやり直しに使う予定が無いのであれば、
手元に無くても実害が出る場面はほとんどありません。

取り戻す手順

  1. 給与を支払った会社に、再発行を頼む

    どこに
    その給与を支払った会社(退職済みでも頼めます)
    費用
    通常は無料
    かかる時間
    数日〜2週間ほど

    まずここからです。退職した会社にも頼めます。

    頼むときは、次の3つを伝えると話が早く進みます。

    • 何年分か(年をまたぐと別の書類になります)
    • 在籍していた期間
    • 送り先(郵送か、電子での交付か)

    会社には源泉徴収票を交付する義務があります(所得税法226条)。
    ただし条文が定めているのは「その年に交付すること」であって、
    後年に作り直す義務ではありません。
    それでも応じてもらえるのが通常です。

    電子で受け取っていた場合は、勤務先のシステムから取り直せることがあります。
    ただし在職者しか使えない仕組みが多く、退職後は開けないことがあります。

  2. 会社が応じてくれないときは、税務署に届出を出す

    どこに
    住所地の所轄税務署
    費用
    無料

    「源泉徴収票不交付の届出書」を出せます。
    税務署から会社へ働きかけが行われます。

    ただし、これは交付してもらえないことへの届出です。
    自分で捨てたものを税務署が再発行してくれる制度ではありません。
    まず会社に頼むのが先で、断られた場合の手段だと考えてください。

代わりになるもの

元の書類が戻らなくても、同じことを証明できる別のものがあります。ただしどこでも通じるわけではありません。使える場面と使えない場面を分けて書いています。

代替

市区町村の課税証明書

どこに
その年の1月1日に住んでいた市区町村
費用
1通 300円ほど(自治体によります)
かかる時間
窓口なら即日。郵送は1〜2週間

1年間の所得と、それに対する住民税の額を公的に証明する書類です。
窓口・郵送のほか、マイナンバーカードがあればオンラインで請求できる自治体もあります。

源泉徴収票そのものではありませんが、
「いくら収入があったか」を公的に示すという点では同じ働きをします。

これで足りる場面

提出先が「収入が分かる公的な書類」を求めているとき。

  • 保育料の算定
  • 公営住宅の申し込み
  • 扶養に入れるかどうかの確認
  • 各種の減免・助成の申請
これでは足りない場面

転職先の年末調整には使えません。
年末調整に必要なのは前職の支払金額と源泉徴収税額ですが、
課税証明書の様式にその内訳がそのまま載るとは限らないためです。

提出先が「源泉徴収票」と名指ししている場合も代用できません。

また、新年度分が出るのは6月1日からです。
5月までは最新の年分がまだ取れません。

代替

その年の給与明細をそろえる

どこに
手元の控え、または勤務先の給与システム
費用
無料

給与明細(支払明細書)は、給与を支払うたびに交付されるものです(所得税法231条)。
12か月分そろえば、支払金額・源泉徴収税額・社会保険料の額を自分で積み上げられます。

これで足りる場面

自分で確定申告書を作るとき。

2019年4月1日以後の申告では源泉徴収票の添付が不要なので、
数字さえ分かれば申告書は書けます。

これでは足りない場面

公的な証明にはなりません。 収入証明として提出先に受け取ってもらえるとは限りません。
年末調整にも使えません。

数字の面でも注意が要ります。
賞与の明細が抜けていたり、年末調整による還付が反映されていなかったりすると、
積み上げた金額が実際と合いません。

源泉徴収票は1年分を精算したあとの確定した数字なので、そこが違います。

次に同じことを起こさない

次に受け取ったら、その場でスマートフォンで撮っておいてください。

源泉徴収票は、税務署や年金事務所に原本を提出する場面が基本的にありません。
支払金額・源泉徴収税額・社会保険料等の欄が読み取れれば、写真や PDF で実用上は足ります。

電子で受け取っている場合は、在職中にダウンロードしておくこと。
退職するとその日から勤務先のシステムに入れなくなる例が珍しくありません。

紙で残すなら、会社が無くなっているものだけは別にしておくと安心です。
再発行を頼む相手がいなくなった分だけは、代わりが利きません。

源泉徴収票はいつ捨てていい? 保存期間と条件別の判定は本体のページにあります。 次の1枚をどうするかは、こちらで確かめてください。

よくある質問

発行元の会社がもう無くなっています。どうすればいいですか?

再発行を頼む相手がいないため、まず住所地の所轄税務署に相談してください。

ただし「源泉徴収票不交付の届出書」は、交付してもらえないことへの届出であって、
税務署が代わりに発行してくれる制度ではありません。期待の方向を間違えないでください。

収入を証明したいだけであれば、
市区町村の課税証明書のほうが確実です。
会社が無くなっていても、納めた住民税の記録は市区町村に残っています。

課税証明書を持っていけば、転職先で年末調整してもらえますか?

いいえ。年末調整では前職の支払金額と源泉徴収税額を合算する必要があり、
課税証明書ではその内訳が分からないことがあります。

前職の分が間に合わない場合、その年は新しい勤務先で年末調整をせず、
自分で確定申告をして精算する形になります。
損をするわけではありません。手間が増えるだけです。

何年も前の分を捨ててしまいました。取り戻せますか?

会社に残っていれば作り直してもらえることがあります。まず頼んでみてください。

ただし、申告をやり直せる期間も、納めすぎた税金が返ってくる期間も5年です。
5年より前の分は、そもそも使い道が限られます。

収入の証明が目的なら、課税証明書を取るほうが早いことが多いです。

マイナンバーが載っているので、悪用されないか心配です。

本人に交付される源泉徴収票には、マイナンバーは記載されません。

税務署に提出する分には記載されますが、
本人へ渡す分には記載しないことになっています。

「マイナンバーが載っているから危険」という説明をよく見かけますが、
本人交付用については当てはまりません。
ただし氏名・住所・生年月日・年収は載っているので、
そのまま捨てずに細断はしてください。

再発行を頼んだのに断られました。

「源泉徴収票不交付の届出書」を、住所地の所轄税務署に出せます。
税務署から会社へ働きかけが行われます。

なお会社側には、その年に交付する義務はありますが、
あとから作り直す義務はありません。
断られること自体は違法とは限らない、という点は知っておいてください。

根拠と最終確認日

このページの対処法に使った資料です。 その根拠が、この場面にどう関係しているかまで書いています。

e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-21
源泉徴収票を交付する義務が会社(支払者)にかかること。ただし条文が定めるのは「その年に交付すること」であって、後年に作り直す義務ではないことの根拠。
国税庁 / 最終確認 2026-08-21
会社が交付してくれない場合に税務署へ出す届出。これが「自分で捨てたものの再発行制度ではない」ことも、この案内から読み取っている。
横浜市 / 最終確認 2026-08-22
代わりになるものとして案内する課税証明書の内容・手数料・発行開始が6月1日であること。様式が自治体ごとに違う点もここから。
国税庁 / 最終確認 2026-08-21
年の途中で転職した場合、前職の給与を含めて新しい勤務先で年末調整を行うこと。転職した年だけ急ぐ理由の根拠。
国税庁(確定申告書等作成コーナー) / 最終確認 2026-08-21
2019年4月1日以後の確定申告では源泉徴収票の添付が不要であること。給与明細から数字を積み上げて申告できる根拠。
国税庁 / 最終確認 2026-08-21
本人へ交付する源泉徴収票には個人番号を記載しないこと。処分時の不安を正しく見積もるために使う。
このページの情報が古い・違うかもしれない

窓口や手数料は変わります。こちらの誤りもありえます。 気づいたことがあれば教えてください。 連絡先の入力は任意です。

参照された公的な案内の URL があれば、それも教えてください。

確かめたいことがあるときだけ使います。