住民税決定通知書はいつ捨てていい?捨てる前に確かめる3か所
前の年の所得に対する住民税の額と、その計算の内訳が書かれた通知。
- 保存義務 なし
- 再発行 できない
- 個人情報 高
本人に保存義務はありません。所得と税額は課税証明書で取れます。 ただし再発行はされず、ふるさと納税や住宅ローン控除の反映はこの1枚でしか確かめられません。
- 法的な保存義務
- ありません
- おすすめ
- 条件を満たすまで
- 再発行
- 原則として再発行できない
勤務先を経由して届く。5月31日までに通知される(地方税法321条の4)。
市区町村から直接届く。納期限前10日までに交付される(地方税法319条の2)。
給与から天引きされる人(特別徴収)と、自分で納める人(普通徴収)で、届く紙も時期も違います。年の途中で退職・転職すると、同じ年度に両方届くことがあります。どちらにも所得と控除の内訳が書かれています。
あなたの場合を判定
条件別の結論
住民税決定通知書は、状況によって答えが変わります。 考えられる場合をすべて挙げます。 上の判定で答えると、当てはまるものが強調されます。
-
していない・覚えていないまだ保管してください
捨てる前に、3か所だけ見てください
保管の目安:記載内容を確かめるまでこの1枚でしか確かめられないことがあります。
1. ふるさと納税が反映されているか(税額控除額・摘要欄)
ワンストップ特例を使った場合、控除は住民税からだけ行われます。
そして特例は、確定申告をした時点で「なかったもの」とみなされます
(地方税法附則7条6項2号)。医療費控除のために確定申告した年に、申告書へ寄附金控除を書き忘れると、
ふるさと納税分がまるごと消えます。
寄附先からも税務署からも、消えたという連絡は来ません。2. 住宅ローン控除が引かれているか(摘要欄)
所得税から引ききれなかった分は住民税から引かれます。
その額が摘要欄に書かれています。3. 扶養と各種控除が入っているか(所得控除の欄)
扶養している家族が抜けていることがあります。
見てしまえば、その日から捨てられます。
見ないまま捨てると、気づく機会が永久に無くなります。 -
確かめた ある・あるかもしれないまだ保管してください
その手続きが終わるまで、手元に置いてください
保管の目安:手続きが終わるまで保育料の算定、児童手当、奨学金、公営住宅、ローンの審査、扶養の手続き。
どれも前の年の所得を示す必要があります。ほとんどの提出先が求めるのは、通知書ではなく市区町村が出す課税証明書です。
通知書が無くても取れますが、手数料と手間がかかります(1部300円程度)。
しかも新年度分の発行は6月1日以降なので、
5月中に去年の分が要ると言われても、最新年度分はまだ出ません。予定があるうちは持っていてください。用が済んでから、もう一度判定してください。
-
5年たっていない 残していない 確かめた ないデータ化してから捨ててOK
写真を1枚撮ってから処分してください
保管の目安:内容をデータで残すまで内容を確認済みで、使う予定も無いのであれば、紙そのものに用はありません。
ただしまだ5年たっていません。
個人住民税は、本人が計算するのではなく市区町村が計算する
賦課課税方式です。誤りが見つかったときに直せる期間は、
税額を減らす方向で法定納期限の翌日から5年あります(地方税法17条の5第4項)。扶養の入れ忘れなど、あとから気づくことがあります。
そのとき、手元に数字が残っていれば話が早く済みます。所得の欄・所得控除の欄・税額控除の欄・摘要欄が読める形で
写真を1枚撮ってから処分してください。 -
5年たっていない 残している 確かめた ない条件を満たせば捨ててOK
処分してかまいません(データは5年残してください)
保管の目安:データはその年度の法定納期限の翌日から5年本人に保存義務はありません。内容も確認済みで、データも手元にあります。
紙は処分してかまいません。残す条件はひとつだけです。データのほうを5年は消さないでください。
税額を減らす方向の賦課決定は、法定納期限の翌日から5年までできます
(地方税法17条の5第4項)。なお、所得と税額の証明が必要になったときは、
市区町村で課税証明書を取れます。通知書が無くても大丈夫です。 -
5年以上前 残している 確かめた ない今すぐ捨ててOK
処分してかまいません
保管の目安:なし5年以上前の通知です。
- 本人に法律上の保存義務はありません。
- 税額を直せる期間(5年)も過ぎています。
- 所得と税額の証明が必要なら、市区町村で課税証明書を取れます。
処分するときは、氏名・住所・所得金額の欄が読めない状態にしてください。
年収がそのまま書かれた紙です。 -
5年以上前 残していない 確かめた ない今すぐ捨ててOK
処分してかまいません
保管の目安:なし5年以上前の通知で、内容も確認済み、使う予定もありません。
税額を直せる期間も過ぎています。処分してかまいません。データを残していなくても困りません。
所得と税額の証明が必要になったら、市区町村で課税証明書を取れます。
多くの自治体が5年分程度をさかのぼって発行しています。ただし、年収の推移を自分の記録として持っておきたいなら、
写真を1枚撮っておいてもよいでしょう。
年金記録の確認や、住宅ローンの借り換えのときに手がかりになります。
これは義務ではなく、好みの範囲です。処分するときは、氏名・住所・所得金額の欄が読めない状態にしてください。
保存期間
法律で必要な保存と実用上おすすめする保存は、 性質がまったく違います。混ぜずに分けて示します。
- いつから
- 記載内容を確かめ終えるまで
- あてはまる場合
- ふるさと納税・住宅ローン控除・医療費控除・扶養が反映されているかの確認。
- 補足
期間ではなく用事で区切る保存です。
確かめてしまえば、その日から捨てられます。逆に、確かめないまま捨てると、
控除が消えていたことに永久に気づけません。誰からも連絡は来ません。
根拠:地方税法 附則第7条 (e-Gov法令検索(デジタル庁)) / 最終確認 2026-08-22
- いつから
- その年度の住民税の法定納期限の翌日
- あてはまる場合
- 扶養の入れ忘れ、控除のもれなど、税額が多すぎる可能性がある場合。
- 補足
個人住民税は、本人が計算して申告するものではなく、
市区町村が計算して通知する賦課課税方式です。
だから「更正の請求」ではなく、賦課決定の期間制限が効きます。税額を減らす方向は5年、増やす方向は3年と非対称です(地方税法17条の5)。
払いすぎを取り戻す側は5年あると考えてかまいません。
根拠:地方税法 第17条の5 (e-Gov法令検索(デジタル庁)) / 最終確認 2026-08-22
- いつから
- その手続きが終わるまで
- あてはまる場合
- 保育料の算定、児童手当、奨学金、公営住宅、ローンの審査、扶養の証明など。
- 補足
ほとんどの提出先が求めるのは、通知書ではなく課税証明書のほうです。
通知書を捨てていても、市区町村で取れます(1部300円程度)。ただし新年度分の発行は6月1日以降です。
5月中に去年の分が要ると言われても、最新年度分はまだ出ません。
根拠:課税(非課税)証明書(市民税・県民税・森林環境税) (横浜市) / 最終確認 2026-08-22
- いつから
- 本人が不要と判断したとき
- あてはまる場合
- 年収と手取りの推移を追いたい場合。
- 補足
法律にも手続きにも関係のない、本人の好みの領域です。この用途なら写真で十分です。
原本とデータ
金融情報・契約情報
紙そのものを求められる場面は、ほとんどありません。
提出先が求めるのは、たいてい市区町村が発行する課税証明書のほうです。
ですから、内容が読み取れる形で残しておけば実用上は足ります。
写真を撮るなら、所得の欄・所得控除の欄・税額控除の欄・摘要欄が
読めることを確かめてください。細かい字なので、明るい場所で撮ってください。
勤務先からデータで渡された場合は、そのファイル自体が正本です。
会社のシステムからしか見られない形なら、退職前に手元へ落としておいてください。
捨てる前チェック
すべて確認できたら、処分して大丈夫です。 チェックの状態はこの端末にだけ残ります。サーバーには送っていません。
安全な捨て方
シュレッダーにかける
住民税決定通知書には、前の年の所得がそのまま書かれています。
氏名・住所に加えて、給与収入・所得金額・扶養している家族の人数・
社会保険料の額まで、1枚で分かります。
給与所得者向けの通知は細長い紙で、給与明細に紛れやすい形をしています。
紙ごみにそのまま出さないでください。
所得と氏名の欄だけ切り取って捨てる
枚数が少ないときは、氏名・住所と所得金額の欄を切り取り、
切り取った側を別の日のごみに出す方法でも実用上は足ります。
特別徴収の通知は細長いので、折って端を切るだけで済みます。
そのまま紙ごみに出す 勧めません
年収と家族構成が読み取れる状態で外に出ることになります。
集合住宅のごみ置き場など、人目に触れる場所では避けてください。
この方法は勧めません。最低でも氏名と所得金額の欄は読めなくしてください。
捨てたあと再発行できるか
通知書そのものは、再発行されません。
普通徴収の納税通知書も、給与所得者の特別徴収税額決定通知書も、
多くの市区町村が「再発行はしていない」と案内しています。
事務の都合ではありません。納税通知書を出し直すことは、
一度賦課した税を、もう一度賦課することになってしまうからです。
頼めば何とかなる類のものではありません。
ただし、取り返しがつかないわけでもありません。
所得と税額の証明が必要なだけなら、市区町村の窓口で
「課税証明書」「所得証明書」(名称は自治体で違います)を取れます。
横浜市の例では1部300円、新年度分は6月1日から発行されます。
マイナンバーカードがあれば、オンラインやコンビニで取れる自治体もあります。
ただし同じものではありません。
課税証明書に載るのは所得と税額で、
通知書の摘要欄や税額控除の細かい内訳がそのまま出るとは限りません。
「ふるさと納税がいくら引かれたか」を確かめたいなら、通知書のほうが確実です。
なお、勤務先から PDF などのデータで渡された場合、
そのデータが正本です。紙に出し直してもらうことはできません。
住民税決定通知書を捨てたあとの困りごとと、代わりになるものをまとめています。
よくある質問
住民税決定通知書は何年保存しないといけませんか?
受け取った本人に、法律上の保存義務はありません。
地方税法321条の4が定めているのは、市区町村が通知する義務です。
普通徴収の納税通知書についても同じで(地方税法319条の2)、
受け取った側が保存する義務は、どの条文にもありません。
実用上は、中身を確かめるまでと考えてください。
期間ではなく用事で区切ります。
強いて年数を挙げるなら5年です。
税額を減らす方向の賦課決定が、法定納期限の翌日から5年までできるためです
(地方税法17条の5第4項)。
捨てる前に、どこを見ればいいですか?
3か所だけです。
1. 税額控除額の欄と摘要欄 — ふるさと納税が反映されているか
2. 摘要欄 — 住宅ローン控除が住民税から引かれているか
3. 所得控除の欄 — 扶養している家族と各種控除が入っているか
あわせて、所得の欄の金額が源泉徴収票の支払金額と
食い違っていないかも見ておくと安心です。
ここを見てしまえば、その日から捨てられます。
ふるさと納税が反映されているか、どうやって分かりますか?
税額控除額の欄と摘要欄を見てください。
ワンストップ特例を使った場合、控除は住民税からだけ行われます。
おおよそ「寄附額 − 2,000円」が住民税から引かれていれば、反映されています。
いちばん多い失敗は、ワンストップ特例を出したあとに確定申告をすることです。
確定申告をすると、ワンストップ特例は「なかったもの」とみなされます
(地方税法附則7条6項2号)。
医療費控除を受けるために申告した、副業の分を申告した、
住宅ローン控除の1年目で申告した。よくあることです。
そのとき申告書に寄附金控除を書き忘れると、ふるさと納税分が丸ごと消えます。
寄附先の自治体からも税務署からも、連絡は来ません。
通知書を見なければ、気づく機会がありません。
なお、寄附先が6団体以上になった年もワンストップ特例は使えません(同条2項)。
1月1日より前に引っ越した場合にも無効になることがあります(同条6項4号)。
消えていました。もう取り戻せませんか?
たいていは取り戻せます。あきらめないでください。
確定申告のやり直し(更正の請求)は、
申告期限から5年以内であればできます(国税通則法23条)。
所得税の申告内容が直れば、住民税もそれに連動して計算し直されます。
住民税側でも、税額を減らす方向の賦課決定は
法定納期限の翌日から5年までできます(地方税法17条の5第4項)。
まずは所轄の税務署か、お住まいの市区町村に相談してください。
そのとき、通知書と寄附金の受領証明書が手元にあると話が早く進みます。
なくしました。再発行してもらえますか?
再発行はされません。
普通徴収の納税通知書も、給与所得者の特別徴収税額決定通知書も、
多くの市区町村が「再発行はしていない」と案内しています。
事務の都合ではありません。納税通知書を出し直すことは、
一度賦課した税を、もう一度賦課することになってしまうためです。
ただし、所得と税額の証明が必要なだけであれば、
市区町村の窓口で「課税証明書」「所得証明書」を取れます
(名称は自治体で違います。1部300円程度)。
マイナンバーカードがあれば、オンラインやコンビニで取れる自治体もあります。
注意が2つあります。
新年度分の発行は6月1日以降です。
そして課税証明書は通知書と同じものではなく、
摘要欄や税額控除の細かい内訳がそのまま出るとは限りません。
会社からPDFで渡されました。紙はもらえないのですか?
もらえません。そのデータが正本です。
令和6年度から、勤務先が eLTAX で給与支払報告書を提出している場合、
特別徴収税額通知を電子データで受け取ることを選べるようになりました。
電子署名が付いたそのデータが正本にあたります。
自治体の案内には
「電子データで受け取った通知データについては、
再発行も含め書面での送付ができません」と明記されています。
ですから、そのファイルは自分の手元に落としておいてください。
会社のシステムからしか見られない形だと、
退職した時点で見られなくなります。
同じ年に2通届きました。どちらを取っておけばいいですか?
両方見てください。
給与から天引きされる人(特別徴収)と、自分で納める人(普通徴収)で、
届く紙が違います。年の途中で退職・転職すると、
同じ年度に両方届くことがあります。
年の途中で退職すると、天引きできなくなった残りが普通徴収に切り替わり、
納付書と一緒に納税通知書が届きます。
納付書に気を取られて、通知書のほうを見ないまま捨ててしまう人が多いところです。
内訳が書かれているのはどちらも同じです。
確かめるべき3か所を見たあとなら、どちらも処分してかまいません。
引っ越したのに前の市から届きました。間違いですか?
間違いではありません。
住民税は、その年の1月1日に住んでいた市区町村が課税します。
1月2日以降に引っ越しても、その年度分は前の市区町村から届きます。
ふるさと納税のワンストップ特例で気をつける点があります。
寄附したあと、1月1日より前に引っ越した場合、
寄附時に伝えた市区町村と1月1日時点の市区町村がずれます。
この場合、特例は無効になることがあります(地方税法附則7条6項4号)。
通知書で反映を確かめてください。
「森林環境税」という欄が増えていました。何ですか?
令和6年度から、住民税と一緒に年額1,000円が徴収されています。
国税ですが、市区町村が住民税とあわせて集める仕組みになっています。
同じ時期に、住民税の均等割に上乗せされていた復興特別税(1,000円)が
終わっています。合計額としては大きく変わっていないことが多いのですが、
内訳の書き方が変わったため、驚く人がいます。
捨てる・捨てないの判断には影響しません。
根拠と最終確認日
このページの判断に使った資料です。 その根拠が、今回の判定にどう関係しているかまで書いています。
更新履歴
| 日付 | 種別 | 内容 |
|---|---|---|
| 2026-08-23 | 内容を更新 | 「捨ててしまった」ページを追加。千葉市の再発行の案内、横浜市の課税証明書、京都市の電子化の案内、地方税法319条の2・321条の4を一次資料で確認。 |
| 2026-08-22 | 内容を更新 | 初版。地方税法321条の4・319条の2・17条の5・附則7条、国税通則法23条、総務省のふるさと納税の案内、千葉市・横浜市・京都市の案内を一次資料で確認して作成。 |
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制度は変わります。こちらの誤りもありえます。 気づいたことがあれば教えてください。 連絡先の入力は任意です。