もう捨ててしまった方へ

住民税決定通知書をなくしたときにやること

この通知書は、多くの市区町村で再発行されません。

事務の都合ではありません。通知書を出し直すことは、
一度決めた税を決め直すことになってしまうためです。
頼み方でどうにかなる類のものではありません。

ただし、取り返しがつかないわけでもありません。
所得と税額の証明は、市区町村の課税証明書で確実に取れます。
収入を示したいだけなら、そちらで足ります。

問題はひとつだけです。
ふるさと納税や住宅ローン控除が住民税に反映されているかは、
課税証明書では分かりません。

再発行 原則として再発行できない
このページの内容

捨てて困るのはどんなとき

捨てたこと自体が問題になるのではなく、 必要になる場面が来るかどうかで変わります。 当てはまるものがなければ、急いで動く必要はありません。

早めに動く

ふるさと納税が住民税に反映されているか確かめたい

ワンストップ特例を使った場合、控除は住民税からだけ行われます。
所得税からは戻りません。
つまり反映を確かめられる場所が、この通知書しかありません。

しかも確定申告をすると、ワンストップ特例はなかったことになります
(地方税法附則7条6項2号)。
医療費控除や住宅ローン控除の1年目のために申告した人が、毎年ここで落ちます。

誰からも連絡は来ません。
通知書が手元に無いと、気づく手段がありません。

気づいて直せるのは5年
手間が増える

住宅ローン控除が住民税から引かれているか確かめたい

所得税から引ききれなかった住宅ローン控除は、住民税から引かれます。
その額は通知書の摘要欄に書かれています。

通知書に控除の内訳が載っているのは、
算定の基礎を記載しなければならない」と法律が定めているためです
(地方税法319条の2第1項)。
課税証明書には、この決まりがありません。

手間が増える

収入や税額を証明する必要がある

こちらは困りません。課税証明書で足ります。

むしろ提出先が求めているのは課税証明書のことが多く、
通知書を持って行っても受け取ってもらえない場面があります。
何を求められているかを先に確かめてください。

困らない

中身を確かめたうえで捨てた

税額控除の欄と摘要欄を見て、
ふるさと納税と住宅ローン控除の反映を確かめたのであれば、
困る場面はほとんどありません。

所得と税額は課税証明書で取れます。
通知書そのものを提出先から求められることは、まずありません。

取り戻す手順

  1. 紙が届いていないだけかもしれない。勤務先に確かめる

    どこに
    勤務先の給与担当
    費用
    無料

    令和6年度から、eLTAX で給与支払報告書を出した事業者は、
    通知書を電子データで受け取れるようになりました。

    京都市は
    「電子データで受け取った特別徴収税額通知データについては、
    再発行も含め書面での送付ができません」としています。

    つまり、そのデータが正本です。
    紙が来ていないのは、届いていないのではなく
    社内システムやメールで配られている可能性があります。
    捨てたと思う前に、まず探してください。

  2. 住んでいる市区町村に、再発行の可否だけ確かめる

    どこに
    その年の1月1日に住んでいた市区町村の住民税担当
    費用
    無料(電話で足ります)

    千葉市は
    「市民税・県民税の納税通知書の再発行はしておりません」と明記しています。
    横浜市・神戸市・さいたま市・大阪市なども同じ扱いです。

    全国一律と決まっているわけではないので、
    自分の市区町村に一度だけ確かめてください。
    ほとんどの場合、そこで「できません」と言われて
    次の「代わりになるもの」に進むことになります。

代わりになるもの

元の書類が戻らなくても、同じことを証明できる別のものがあります。ただしどこでも通じるわけではありません。使える場面と使えない場面を分けて書いています。

代替

市区町村の課税(所得)証明書

どこに
その年の1月1日に住んでいた市区町村
費用
1通 300円ほど(自治体によります)
かかる時間
窓口なら即日。郵送は1〜2週間

1年間の所得と、それに対する住民税の額を公的に証明する書類です。
窓口・郵送のほか、マイナンバーカードがあれば
オンラインで請求できる自治体もあります。

千葉市自身が、再発行できない代わりに
「市民税・県民税所得証明書で代用できる場合がございます」と案内しています。

これで足りる場面

所得と税額を証明する場面。

  • 保育料の算定
  • 公営住宅の申し込み
  • 扶養に入れるかどうかの確認
  • 各種の減免・助成の申請
これでは足りない場面

ふるさと納税や住宅ローン控除が反映されているかは分かりません。

課税証明書に載るのは所得と税額です。
通知書のような摘要欄や、税額控除の細かい内訳が
そのまま出るとは限りません。様式は市区町村ごとに違います。

また、新年度分が出るのは6月1日からです。
5月までは最新の年度分がまだ取れません。

代替

勤務先が持っている「特別徴収義務者用」の通知

どこに
勤務先の給与担当
費用
無料
かかる時間
その場で見せてもらえることが多い

給与から住民税が引かれている人の通知書は、
市区町村から勤務先を経由して渡されます(地方税法321条の4第1項)。

このとき市区町村は、勤務先あてにも
「特別徴収義務者用」の通知を送っています。
そこには従業員ごとの月々の税額が載っています。

毎月いくら引かれるのかを知りたいだけなら、
給与担当に聞くのがいちばん早いです。

これで足りる場面

月々の特別徴収税額を確かめたいとき。
給与から引かれている額と合っているかの照合。

これでは足りない場面

控除の内訳は分かりません。

特別徴収義務者用の通知に載るのは従業員ごとの税額であって、
寄附金税額控除や住宅ローン控除の内訳ではありません。
ふるさと納税の反映を確かめる用途には使えません。

また、勤務先が本人用の通知書の控えを持っているとは限りません。
自分で納めている人(普通徴収)には、そもそもこの経路がありません。

次に同じことを起こさない

届いたその日に、3か所だけ見てください。

  • 税額控除額の欄と摘要欄に「寄附金税額控除」があるか(ふるさと納税をした年)
  • 摘要欄に住宅ローン控除の額があるか
  • 所得の額が、源泉徴収票と合っているか

見終わったら、写真を1枚撮れば足ります。
通知書そのものは再発行されませんが、
所得の欄・所得控除の欄・税額控除の欄・摘要欄が読めれば、内訳は後から確かめられます。

電子データで受け取っている場合は、そのデータが正本です。
紙に出し直してはもらえません。社内システムに置いたままにせず、
PDF を自分の手元にも保存してください。
退職するとシステムに入れなくなります。

住民税決定通知書はいつ捨てていい? 保存期間と条件別の判定は本体のページにあります。 次の1枚をどうするかは、こちらで確かめてください。

よくある質問

市区町村に頼めば、再発行してもらえませんか?

多くの市区町村でされません。

理由は事務の都合ではなく、
通知書を出し直すことが「一度決めた税を決め直すこと」になってしまうためです。
制度の造りの問題なので、頼み方でどうにかなるものではありません。

代わりに課税証明書を案内されます。

紙が届いていません。無くしたのでしょうか?

無くしていない可能性があります。

令和6年度から、eLTAX で給与支払報告書を出した事業者は
通知書を電子データで受け取れるようになりました。
勤務先がその方式を選んでいると、紙は来ません。

社内システム、給与明細と一緒に配られる PDF、
メールの添付を探してください。
そのデータが正本で、紙に出し直してはもらえません。

ふるさと納税が反映されていないと分かったら、どうすればいいですか?

直せます。ただし道が2つに分かれます。

- 確定申告をしたためにワンストップ特例が消えた場合
確定申告をやり直します(更正の請求。原則5年)。
住民税は所得税の申告内容をもとに計算されるので、連動して直ります。
- 市区町村側の処理が漏れていた場合
住民税を減らす方向の直しは、法定納期限の翌日から5年までできます
(地方税法17条の5)。市区町村に申し出てください。

どちらも、反映されていないことに気づくのが先です。
通知書を捨てていると、その入口がありません。

課税証明書があれば、通知書は要りませんか?

提出用としては、課税証明書のほうが確実です。
通知書は証明書ではないので、受け取ってもらえない場面があります。

通知書にしかない価値は、控除の内訳が読めることの一点です。
法律が「算定の基礎を記載しなければならない」と定めているためで
(地方税法319条の2第1項)、課税証明書にはその決まりがありません。

何年も前の分をまとめて捨ててしまいました。

課税証明書は過去の年度分も取れます。
ただし何年前まで取れるかは市区町村ごとに違います。
窓口に確かめてください。

なお、住民税を直せる期間は5年です。
それより前の年度分は、直す用途では使い道がありません。

根拠と最終確認日

このページの対処法に使った資料です。 その根拠が、この場面にどう関係しているかまで書いています。

千葉市(財政局税務部課税管理課) / 最終確認 2026-08-22
納税通知書も特別徴収税額決定通知書も再発行されないこと、代わりに所得証明書で代用できると案内されていること。このページの出発点。
横浜市 / 最終確認 2026-08-22
代わりに取れる課税証明書の実際(手数料1部300円、新年度分は6月1日から発行、オンライン請求可)。様式が市区町村ごとに違うことも。
e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-22
納税通知書に「算定の基礎」の記載が義務づけられていること。控除の内訳が通知書にあって課税証明書に無い理由の根拠。
e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-22
給与所得者への通知が勤務先を経由して交付されること。勤務先に「特別徴収義務者用」の通知が届いている根拠。
京都市 / 最終確認 2026-08-22
令和6年度からの電子化。電子データが正本であり、再発行も含め書面での送付ができないこと。「紙が届いていない=無くした」ではない根拠。
e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-22
ふるさと納税ワンストップ特例が、確定申告をすると「なかったものとみなす」とされること。通知書でしか気づけない理由。
総務省 / 最終確認 2026-08-22
ワンストップ特例を使った場合、控除が住民税からだけ行われること。確かめる場所が通知書しかない根拠。
e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-22
税額を減らす方向の賦課決定が、法定納期限の翌日から5年までできること。気づいた後に直せる期間。
このページの情報が古い・違うかもしれない

窓口や手数料は変わります。こちらの誤りもありえます。 気づいたことがあれば教えてください。 連絡先の入力は任意です。

参照された公的な案内の URL があれば、それも教えてください。

確かめたいことがあるときだけ使います。