お金・税金

レシートはいつ捨てていい?経費に使えるレシートの見分け方

買い物のときに受け取る紙。感熱紙で印字されていることが多い。

  • 保存義務 あり
  • 再発行 難しい
  • 個人情報
条件を満たせば捨ててOK

使う予定がなければ、その場で捨ててかまいません。 ただし事業の経費なら原則7年、医療費控除に使ったなら5年、手元に置く必要があります。

法的な保存義務
経費にした事業者本人(このレシートそのものにかかります)にあります
おすすめ
条件を満たすまで
再発行
再発行が難しい
最終確認 2026-08-22 根拠 e-Gov法令検索(デジタル庁) / 国税庁
このページの内容
経費に使えるかどうかは、この1点で決まります
登録番号があるレシート

T+13桁が印字されている。適格簡易請求書として仕入税額控除に使える。

宛名は無くてよい
事業者は原則7年の保存が要る
登録番号が無いレシート

免税事業者の店、古いレジ。適格簡易請求書に当たらない。

仕入税額控除には使えない
家計の記録としては使える

消費税法57条の4第2項の「適格簡易請求書」は、小売業・飲食店・タクシーなどが交付できます。適格請求書と違って宛名は要りませんが、登録番号(T+13桁)が印字されていることが条件です。レジが古い店や免税事業者の店では印字されていません。

あなたの場合を判定

答えると、下の「条件別の結論」から当てはまるものが選ばれます。 分からない質問は飛ばしてかまいません。 答えが足りないときは、無理に結論を出しません。

そのレシートを、何かに使う予定はありますか?

いちばん近いものを選んでください。複数当てはまるなら、上にあるものを選んでください。

その買い物から、5年以上たっていますか?

事業の経費なら、起算日は「その年の翌年3月15日の翌日」です。買った日から数えると1年ずれます。

その1回の買い物は、税込1万円以上でしたか?

1商品ごとではなく、1回の取引の合計で見ます。5,000円と7,000円を同時に買えば合計12,000円で「1万円以上」です。

内容を写真かスキャンで残していますか?

感熱紙は熱・光・摩擦で印字が薄くなります。残すと決めたなら、その日のうちに撮るのが確実です。

条件別の結論

レシートは、状況によって答えが変わります。 考えられる場合をすべて挙げます。 上の判定で答えると、当てはまるものが強調されます。

  1. 保証・返品・修理の証明に使う
    まだ保管してください

    保証や返品の期間が終わるまで、置いておいてください

    保証書に販売店印と購入日が入っていないと、レシートが購入日の証明になります。

    家電製品協会は「保証書の紛失や、必要事項の記入がない場合
    保証期間中でも有償になる場合があります」としています。
    記入がないことは、紛失と同じ扱いで書かれています。

    返品・交換の期間は法律で決まっているものではありません。店ごとの方針です。
    通信販売にクーリング・オフはなく、返品の可否は販売業者の特約によります。

    いま写真を撮っておいてください。
    感熱紙は熱で発色する仕組みなので、財布の中でこすれるだけでも薄くなります。
    日本製紙はレジ用紙を「ノーマル/中保存/半永久保存」と分けており、
    一般のレジ用紙は保存性が高くありません。

    保管の目安:保証・返品の期間が終わるまで
  2. たっていない 医療費控除など、税の申告に使った・使う
    まだ保管してください

    申告期限から5年たつまで、捨てられません

    これはあなたにかかる義務です。

    所得税法120条5項は、医療費控除を申告した人に対して、
    税務署長が確定申告期限の翌日から5年のあいだ領収書の提示・提出を求めることができ、
    求められたときは応じなければならないと定めています。

    薬局のレシートも、通院の際の領収書も、同じ扱いです。

    セルフメディケーション税制を使った場合は2種類あります。
    薬のレシートだけでなく、健康診断の結果通知表や予防接種の領収書など、
    「一定の取組を行ったことを明らかにする書類」も同じ期間求められます。
    こちらを捨ててしまう人のほうが多いところです。

    感熱紙は消えます。 5年は長いので、
    封筒にまとめるだけでなく、写真も撮っておいてください。

    保管の目安:その年分の確定申告期限の翌日から5年
  3. たっていない 1万円以上 事業の経費にした・する
    まだ保管してください

    1万円以上の経費です。原則7年、捨てられません

    税込1万円以上の課税仕入れは、少額特例の対象外です。

    国税庁は「一回の取引の課税仕入れに係る金額(税込み)が1万円未満かどうかで判定する」
    としています。1商品ごとではありません。
    5,000円と7,000円を同時に買えば合計12,000円で、特例は使えません。

    仕入税額控除を受けるには、適格簡易請求書の保存が要ります。

    登録番号(T+13桁)が印字されているか、いま確かめてください。
    印字が無いレシートは適格簡易請求書に当たらず、
    そもそも仕入税額控除に使えません(免税事業者の店、古いレジなど)。

    起算日は「その年の翌年3月15日の翌日」です。買った日から数えると1年ずれます。

    保管の目安:その年の翌年3月15日の翌日から7年
  4. たっていない 1万円未満 事業の経費にした・する
    条件を満たせば捨ててOK

    帳簿があれば処分できます(ただし期限つきの特例です)

    税込1万円未満の課税仕入れは、帳簿の保存だけで仕入税額控除ができます。
    取引先が免税事業者でも同じです(少額特例)。

    ただし条件が2つあります。

    1. 対象者が限られます。
    基準期間の課税売上高が1億円以下、または特定期間の課税売上高が5千万円以下。
    2. 期限があります。
    令和5年10月1日から令和11年(2029年)9月30日まで
    令和11年10月1日以後の課税仕入れは、原則どおりインボイスの保存が要ります。

    「1万円未満は要らない」と覚えないでください。期限つきの特例です。

    なお、帳簿の保存は必要です。 何も要らないわけではありません。
    所得税の帳簿書類としては、レシートは「その他の書類」にあたり5年です。

    保管の目安:帳簿に記帳するまで
  5. 5年以上前 事業の経費にした・する
    条件を満たせば捨ててOK

    起算日を確かめてから処分してください

    買い物から5年以上たっていても、保存期間が終わっているとは限りません。

    起算日は「その年の翌年3月15日の翌日」です。
    令和元年分なら令和2年3月16日から数えます。買った日から数えると1年ずれます。

    何を期間
    仕入税額控除に使う請求書等(適格簡易請求書)7年
    青色申告の「現金預金取引等関係書類」7年(前々年分の所得が300万円以下なら5年)
    青色申告の「その他の書類」5年
    白色申告の書類5年

    期間が終わっていれば、処分してかまいません。

    保管の目安:その年の翌年3月15日の翌日から7年
  6. 残していない 1万円以上 とくにない
    データ化してから捨ててOK

    1万円以上の買い物です。写真を1枚撮ってから

    使う予定が無いのなら、保存義務はありません。

    ただし1万円以上の買い物です。
    あとから「いつ買ったか」を確かめたくなることがあります。

    • 保証期間の起算日(保証書に購入日が入っていない場合)
    • 返品・交換の申し出
    • 家族への説明、家計の見直し
    • 不良品だったときの、売主に対する契約不適合責任(民法566条)

    写真を1枚撮るだけで済みます。
    感熱紙は熱・光・摩擦で印字が薄くなるので、撮るなら今日のうちに。

    撮ったら処分してかまいません。

    保管の目安:写真を撮るまで
  7. 5年以上前 医療費控除など、税の申告に使った・使う
    今すぐ捨ててOK

    処分してかまいません

    申告期限から5年以上たっています。

    税務署が提示を求めることができる期間(所得税法120条5項)が終わりました。
    申告を直せる期間(更正の請求・5年)も過ぎています。

    ひとつだけ確かめてください。
    期限の直前6か月以内に更正の請求をした場合は、
    そこから6か月を経過する日まで期間が延びます。

    処分するときは、店名と品名が読めない状態にしてください。
    どこの薬局にかかったかは、それだけで機微な情報です。

    保管の目安:なし
  8. とくにない
    今すぐ捨ててOK

    処分してかまいません

    使う予定が無いレシートに、保存義務はありません。
    その場のごみ箱に入れてかまいません。

    レシートは溜めるほど価値が下がるものです。
    「あとで仕分ける」と思って財布に入れると、
    本当に必要な1枚が紛れて見つからなくなります。

    買った直後に「これは要る/要らない」を決めるのが、いちばん楽です。

    なお、店名・買った品・日時が読み取れます。
    どこで何を買ったかは、それだけで行動の記録です。
    薬局・病院・書店のレシートは、人目に触れる場所に捨てないでください。

    保管の目安:なし

保存期間

法律で必要な保存実用上おすすめする保存は、 性質がまったく違います。混ぜずに分けて示します。

任意(思い出・記録) 本人の好みの範囲
条件を満たすまで 家計簿をつけている人
いつから
家計簿に書き写すまで
あてはまる場合
記録として残したい場合。
補足

この用途なら写真で十分です。むしろ写真のほうが確実です。
感熱紙は熱・光・摩擦で印字が薄くなります。

家計簿アプリのレシート読み取りを使うなら、撮った時点で紙は不要になります。

原本とデータ

原本の要否
電子保存に条件あり
再発行
再発行が難しい
捨てるときの個人情報リスク

氏名・住所程度

事業者は、電子帳簿保存法の要件を満たせばスキャナ保存に切り替えられます。
タイムスタンプや検索機能など、満たすべき条件があります。
条件を満たさないまま紙を捨てると、保存していないことになります。

一般の人が家計の記録として残すだけなら、写真で十分です。

感熱紙は消えます。 熱で発色する仕組みなので、熱・光・摩擦に弱い。
財布の中でこすれる、車内に置く、日の当たる場所に置く。
どれも印字が薄くなる原因になります。

残すと決めたレシートは、その日のうちに撮るのがいちばん確実です。

捨てる前チェック

すべて確認できたら、処分して大丈夫です。 チェックの状態はこの端末にだけ残ります。サーバーには送っていません。

処分の準備ができました

安全な捨て方

その場のごみ箱に入れる

使う予定が無いレシートは、受け取ったその場で捨てるのがいちばん楽です。
店のレジ横にごみ箱が置かれているのは、そのためです。

持ち帰って財布に入れると、溜まったうえに、
本当に必要な1枚が紛れて見つからなくなります。

店名の部分をちぎってから捨てる

薬局・病院・書店・酒販店など、買ったものから事情が読み取れる店のレシートは、
店名と品名の部分をちぎってから捨ててください。

家庭のごみ袋は、ごみ置き場で破れることがあります。

まとめてシュレッダーにかける

溜めてしまった場合は、まとめて細断してください。
感熱紙は薄いので、まとめて入れると詰まることがあります。少しずつ入れてください。

なお、感熱紙は紙にリサイクルできない自治体があります。
表面に薬品が塗ってあるためです。出し方は市区町村の案内を確かめてください。

捨てたあと再発行できるか

レシートは、まず再発行されません。

二重に経費や控除に使われることを防ぐためです。
店によっては「再発行」ではなく「支払証明書」を出してくれることがありますが、
義務ではなく、対応も店ごとに違います。

ただし、購入の事実を示す方法はあります。

  • クレジットカードの利用明細(ただし経費の証明にはなりません)
  • 電子マネー・QRコード決済のアプリ内の履歴
  • 店の会員アプリ・ポイントカードの購入履歴
  • 通販なら注文履歴・納品書

カードの明細では仕入税額控除を受けられません。
国税庁は「クレジットカード会社の作成した請求明細書を保存することにより
仕入税額控除の適用を受けることはできません」としています。
経費にするなら、店が出したレシートのほうが要ります。

よくある質問

レシートは何年保存すればいいですか?

使う予定が無ければ、保存義務はありません。 その場で捨ててかまいません。

使う予定がある場合は、用途で変わります。

何に使うか期間
事業の経費(税込1万円以上)原則7年
事業の経費(税込1万円未満)帳簿があればよい(令和11年9月30日までの特例)
医療費控除申告期限の翌日から5年
保証・返品その期間が終わるまで

「レシートは◯年」と一律に書いている説明は、この分かれ目を落としています。

レシートは経費の証明になりますか?

登録番号(T+13桁)が印字されていれば、なります。

消費税法57条の4第2項は、小売業・飲食店・タクシーなどが
適格簡易請求書」を交付できると定めています。
適格請求書と違って宛名は要りませんが、登録番号は必須です。

記載が必要なのは次の5つです。

1. 発行事業者の氏名または名称と登録番号
2. 取引年月日
3. 取引の内容(軽減税率の対象ならその旨)
4. 税率ごとに区分した合計額
5. 消費税額等または適用税率(どちらか一方でよい)

登録番号が無いレシートは適格簡易請求書に当たりません。
免税事業者の店、古いレジではよく起こります。

1万円未満のレシートは捨てていいと聞きました

条件つきです。しかも期限があります。

少額特例により、税込1万円未満の課税仕入れは、
インボイスの保存がなくても帳簿の保存だけで仕入税額控除ができます。
取引先が免税事業者でも同じです。

ただし。

- 対象者が限られます。 基準期間の課税売上高が1億円以下、
または特定期間の課税売上高が5千万円以下
- 令和5年10月1日から令和11年(2029年)9月30日までの期限つき
- 判定は「1回の取引ごと」。5,000円と7,000円を同時に買えば合計12,000円で対象外
- 帳簿の保存は必要です。何も要らないわけではありません

令和11年10月からは、原則どおりインボイスの保存が要ります。

レシートの印字が消えてしまいました

感熱紙は熱で発色する仕組みなので、消えます。

日本製紙はレジ用紙を「ノーマル」「中保存」「半永久保存」と銘柄で分けており、
ATM用紙について「一般的な感熱用紙と比べ保存性が格段に優れています
としています。裏を返せば、一般のレジ用紙の保存性は高くありません。

薄くなる原因は、熱・光・摩擦です。

  • 財布の中で他の紙とこすれる
  • 夏の車内に置く
  • 日の当たる場所に置く
  • ラップや消しゴムなど、可塑剤を含むものと一緒にする

残すと決めたレシートは、その日のうちに写真を撮ってください。
事業者なら、電子帳簿保存法の要件を満たせばスキャナ保存に切り替えられます。

医療費のレシートも同じですか?

違います。捨てられません。

医療費控除を申告した年の領収書は、
確定申告期限の翌日から5年間、税務署から提示・提出を求められることがあり、
求められたら応じなければなりません(所得税法120条5項)。

薬局のレシートも、通院の際の領収書も同じ扱いです。

セルフメディケーション税制を使った場合は2種類あります。
薬のレシートだけでなく、健康診断の結果通知表や予防接種の領収書など、
「一定の取組を行ったことを明らかにする書類」も同じ期間求められます。

なくしました。カードの明細で代用できますか?

家計の記録としては使えますが、経費の証明にはなりません。

国税庁の質疑応答事例が、こう書いています。

クレジットカード会社の作成した請求明細書を保存することにより
仕入税額控除の適用を受けることはできません。

明細を作っているのがカード会社であって、実際に売った加盟店ではないためです。
加盟店の名称と登録番号も載っていません。

店に頼めば「支払証明書」を出してくれることがありますが、義務ではありません。

レシートは資源ごみに出せますか?

出せない自治体があります。

感熱紙は表面に発色する薬品が塗ってあるため、
古紙のリサイクルで「禁忌品」として扱われることがあります。

出し方は市区町村の案内を確かめてください。
燃えるごみとされていることが多いところです。

溜まってしまったレシートは、どう仕分ければいいですか?

4つに分けるだけで済みます。

1. 医療費(病院・薬局)→ 申告した年の分は5年
2. 事業の経費 → 税込1万円以上は原則7年。登録番号の有無も確かめる
3. 保証・返品がありうるもの(家電・家具・衣類)→ 期間が終わるまで
4. それ以外 → 捨てる

4がほとんどのはずです。

次からは、受け取ったその場で1〜3かどうかを決めるのを勧めます。
財布に入れて持ち帰った時点で、仕分けの手間が発生します。

根拠と最終確認日

このページの判断に使った資料です。 その根拠が、今回の判定にどう関係しているかまで書いています。

e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-22
小売業などが交付できる「適格簡易請求書」の条文。宛名が要らない代わりに登録番号が要ること、消費税額等か適用税率のどちらか一方でよいこと。レシートが経費の証明になるかの根拠。
国税庁 / 最終確認 2026-08-22
税込1万円未満の課税仕入れは帳簿の保存だけで仕入税額控除ができること。ただし令和11年9月30日までの期限つきで、判定は1商品ごとではなく1回の取引ごとであること。
国税庁 / 最終確認 2026-08-22
事業者の帳簿書類の保存期間。仕入税額控除の要件として保存すべき請求書等は7年であること。
e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-22
青色申告者の帳簿書類の保存期間の条文と、起算日が「翌年3月15日の翌日」であること。
e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-22
医療費控除を申告した人が、確定申告期限の翌日から5年間、領収書の提示・提出を求められること。医療費のレシートを捨てられない根拠。
国税庁 / 最終確認 2026-08-22
カード会社の利用明細では仕入税額控除を受けられないこと。レシートをなくしたときの代替にならない根拠。
日本製紙株式会社 / 最終確認 2026-08-22
感熱紙が熱で発色する仕組みであること、レジ用紙の銘柄が保存性で分かれており、ATM用紙のほうが「一般的な感熱用紙と比べ保存性が格段に優れている」とされていること。

更新履歴

日付種別内容
2026-08-22 内容を更新 初版。消費税法57条の4第2項、所得税法120条5項、所得税法施行規則63条、国税庁の少額特例の案内・暮らしの税情報・質疑応答事例、日本製紙の感熱紙の製品説明を一次資料で確認して作成。
このページの情報が古い・違うかもしれない

制度は変わります。こちらの誤りもありえます。 気づいたことがあれば教えてください。 連絡先の入力は任意です。

参照された公的な案内の URL があれば、それも教えてください。

確かめたいことがあるときだけ使います。

あなたの場合を判定する