デジタル

USBメモリ・SDカードはどう捨てる?フォーマットで消えない理由

フラッシュメモリで記録する小さな媒体。SSDと同じ仕組みだが、専用の消去コマンドが無い。

  • 保存義務 一部にあり
  • 中のデータ 戻らない
  • 個人情報 非常に高い
条件を満たせば捨ててOK

媒体そのものに保存義務はありません。 ただしフォーマットでは消えず、専用の消去コマンドも無いため、壊して捨てるのが確実です。

法的な保存義務
事業の帳簿データをこの媒体に入れている人(媒体ではなく、中の帳簿にかかります)にあります
中のデータ
捨てたら戻らない
最終確認 2026-08-22 根拠 総務省 / 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
このページの内容

あなたの場合を判定

答えると、下の「条件別の結論」から当てはまるものが選ばれます。 分からない質問は飛ばしてかまいません。 答えが足りないときは、無理に結論を出しません。

中のデータは、別の場所へ移し終えていますか?

コピーしただけでなく、移した先で実際に開けることを確かめてください。SDカードは抜いたまま忘れられがちです。中身を最後に見たのがいつか思い出せないなら「まだ」を選んでください。

パソコンやカメラにつなげば、認識されますか?
この媒体を、どうするつもりですか?

人に譲る・売る場合は物理的に壊せません。捨てる場合とは答えが変わります。

口座情報・本人確認書類・仕事の機密・家族の写真など、外に出ると困るものが入っていましたか?

「消したはず」でも、消したものが残っている前提で答えてください。フォーマットは消去ではありません。

条件別の結論

USBメモリ・SDカードは、状況によって答えが変わります。 考えられる場合をすべて挙げます。 上の判定で答えると、当てはまるものが強調されます。

  1. まだ・分からない
    まだ保管してください

    まだ手放さないでください。中のデータは戻りません

    手放したら中身は二度と戻りません。

    必要なものを別の場所へ移し、移した先で実際に開いて確かめてください。
    コピーしたつもりで中身が空だった、という失敗はよくあります。

    SDカードは特に注意してください。
    カメラやスマートフォンから抜いたまま何年も置かれていることがあり、
    本人も何が入っているか覚えていないのが普通です。

    なお、フラッシュメモリは通電しないまま長く置くと
    データが失われることがあります。保管しておけば安心ではありません。

    保管の目安:データを別の場所へ移し終えるまで
  2. 移し終えた・中身は要らない 認識される 人に譲る・売る・下取りに出す 入っていた・たぶん入っていた
    まだ保管してください

    そのまま人に渡さないでください

    この組み合わせが、いちばん危険です。

    USBメモリとSDカードには、SSDのような専用の消去コマンドが普通はありません。
    上書きも、書き込み先が分散する仕組みのせいで消し残ることがあります。
    確実に消したと言い切れる手段が、事実上ありません。

    渡す相手を信頼していても、その先で転売されることがあります。
    中古のUSBメモリから前の持ち主のデータが見つかる話は、繰り返し起きています。

    口座情報や本人確認書類、仕事の機密、家族の写真が入っていたなら、
    譲るのはあきらめて、壊して捨ててください。
    千円台で買える媒体のために負う危険ではありません。

    どうしても渡す必要があるなら、
    その媒体でなければならない理由をもう一度考えてください。

    保管の目安:譲るのをやめて、壊して処分するまで
  3. 移し終えた・中身は要らない 認識されない・壊れている
    条件を満たせば捨ててOK

    中の記憶チップを壊してから処分してください

    認識されない媒体は、消去ソフトを動かせません。物理破壊しか残りません。

    外側を割るだけでは足りません。
    総務省も、ハードディスクについて
    「外側のケースを破壊しても、中にあるディスク自体が破損していない場合があります」
    と注意しています。同じことがここでも起きます。

    - USBメモリ:樹脂のケースを割り、中の細長い基板に載った
    黒い四角のチップを、ペンチなどで割ってください
    - SDカード:中央の厚い部分にチップが入っています。
    金の接点側ではなく、その厚い部分を割ってください
    - microSDカード:小さく硬いので破片が飛びます。
    布や袋で包んでからペンチで割ってください

    保護めがねと手袋を用意してください。 破片は鋭利です。

    壊したあとは不燃ごみか、小型家電の回収へ出してください。
    出し方は市区町村の案内に従ってください。

    保管の目安:チップを壊すまで
  4. 移し終えた・中身は要らない 認識される 人に譲る・売る・下取りに出す とくにない
    条件を満たせば捨ててOK

    全体を上書きしてから渡してください

    外に出て困るものが入っていないのであれば、譲ってかまいません。
    ただしフォーマットだけでは渡さないでください。

    カメラやパソコンの「フォーマット」は、管理情報を作り直しているだけです。
    中身は残っており、復元ソフトで読み出せます。
    総務省も「画面上でデータが消えているように見えても…
    特殊なソフトで復元できる」としています。

    媒体の容量いっぱいまで、意味のないデータを書き込んでください。
    大きな動画ファイルを何度もコピーして、空き容量が0になるまで埋め、
    そのあとフォーマットする方法でも実用上は足ります。

    完全ではありませんが、
    「入っていて困るものが無い」という前提なら、これで釣り合います。

    書き込み禁止スイッチが入っていると書き込めません(SDカード)。
    先に解除してください。

    保管の目安:上書きが終わるまで
  5. 移し終えた・中身は要らない 認識される 捨てる 入っていた・たぶん入っていた
    条件を満たせば捨ててOK

    上書きしたうえで、チップを壊してください

    捨てるのであれば、壊せます。 これがいちばん確実です。

    総務省は名指しでこう書いています。

    DVDやUSBメモリは、傷を付ける、もしくは物理的に壊すなどして
    不燃物として廃棄しましょう

    機微なものが入っていたなら、2段階で処分してください。

    1. 容量いっぱいまで上書きする。 大きな動画を何度もコピーして
    空き容量を0にし、そのあとフォーマットします
    2. 記憶チップを割る。 USBメモリは基板上の黒い四角のチップ、
    SDカードは中央の厚い部分です

    2 が要点です。
    外装を割っただけでは、無事なチップが残ることがあります。

    破片が飛ぶので、布や袋で包み、保護めがねと手袋を用意してください。

    保管の目安:上書きと破壊が済むまで
  6. 移し終えた・中身は要らない 認識される 捨てる とくにない
    データ化してから捨ててOK

    壊してから、不燃ごみか小型家電の回収へ

    外に出て困るものが入っていないのであれば、手間をかける必要はありません。
    ただし、そのまま捨てないでください。

    「とくに入っていない」と思っていても、
    過去に一度でも写真や書類を入れたことがあれば、
    フォーマットしただけでは残っています。

    総務省の案内どおり、傷を付けるか物理的に壊してから
    不燃物として出してください。
    ペンチで一度割るだけで済みます。数秒の作業です。

    小型家電の回収ボックスがある市区町村なら、そちらへ出せます。
    回収に出しても、消去の責任が自分から消えるわけではありません。
    壊してから出してください。

    保管の目安:壊すまで
同じフラッシュメモリでも、SSDで使える手が使えません
SSD

専用の消去コマンドがある(Secure Erase / Sanitize)。数分で終わる。

専用コマンドで消せる
暗号化消去も使いやすい
USBメモリ・SDカード

専用コマンドが無いのが普通。上書きは消し残りうる。

フォーマットでは消えない
確実なのは物理破壊

SSDにはSecure EraseやSanitizeという専用の消去コマンドがあり、メーカーの管理ソフトから数分で実行できます。USBメモリとSDカードには、それに当たるものが普通はありません。上書きは消し残りうるうえ、専用コマンドも無い。だから結論が物理破壊に寄ります。

保存期間

法律で必要な保存実用上おすすめする保存は、 性質がまったく違います。混ぜずに分けて示します。

任意(思い出・記録) 本人の好みの範囲
条件を満たすまで 中のデータを残しておきたい人
いつから
データを別の場所へ移し終えるまで
あてはまる場合
媒体そのものに保存義務はありません。問われるのは中のデータだけです。
補足

フラッシュメモリは、通電しないまま長く置くとデータが失われることがあります。
「保管しておけば安心」ではありません。
残したいものがあるなら、別の場所へ移してください。

手放すときのリスク

中のデータ
捨てたら戻らない
捨てるときの個人情報リスク
非常に高い

本人確認情報・口座情報・個人番号など

捨てる前チェック

すべて確認できたら、処分して大丈夫です。 チェックの状態はこの端末にだけ残ります。サーバーには送っていません。

処分の準備ができました

安全な捨て方

記憶チップを壊す

確実なのはこれです。 総務省も
「DVDやUSBメモリは、傷を付ける、もしくは物理的に壊すなどして
不燃物として廃棄しましょう」としています。

- USBメモリ:樹脂のケースを割ると、細長い基板が出てきます。
その上に載った黒い四角のチップを、ペンチで割ってください
- SDカード:金の接点側ではなく、中央の厚い部分にチップが入っています。
そこを割ってください
- microSDカード:全体が小さいので、包んでからペンチで挟みます

外装を割っただけでは足りません。 中のチップが無事なら読み出せます。
保護めがねと手袋を用意してください。破片は鋭利で、勢いよく飛びます。

小型家電の回収に出す

市区町村の回収ボックスや、認定事業者、協力小売店が窓口になります。
壊したあとの出し先として使えます。

回収に出しても、消去の責任が自分から消えるわけではありません。
「回収業者が消してくれる」と考えないでください。

対象品目は市区町村によって違います。案内を確かめてください。

捨てたら中のデータは戻るか

中のデータは、捨てたら二度と戻りません。

処分する前に、必要なものを別の場所へ移してください。
移した先で実際に開いて確かめてから、消去に進んでください。
コピーしたつもりで中身が空だった、という失敗はよくあります。

SDカードは、カメラやスマートフォンから抜くと
そのまま忘れられることの多い媒体です。
中身を最後に見たのがいつか思い出せないなら、必ず一度は開いてください。

もう捨ててしまった方へ
USBメモリ・SDカードを捨てたあとの困りごとと、代わりになるものをまとめています。

よくある質問

フォーマットすればデータは消えますか?

消えません。

カメラ・スマートフォン・パソコンの「フォーマット」は、
どこに何が入っているかの管理情報を作り直しているだけです。
データそのものは残っており、復元ソフトで読み出せます。

総務省も
「画面上でデータが消えているように見えても、実際には…
データが残されたままになっていることがあり、特殊なソフトで復元できる」
としています。

「削除」「ごみ箱を空にする」も同じです。

SSDと同じ方法で消せますか?

使えない手があります。

SSDには Secure Erase / Sanitize という専用の消去コマンドがあり、
メーカーが配っている管理ソフトから数分で実行できます。

USBメモリとSDカードには、それに当たるものが普通はありません。
規格として用意されていないためです。

つまり、
「上書きは消し残りうる。専用コマンドも無い」
という、いちばん手詰まりの組み合わせになります。

だからこの対象では、結論が物理破壊に寄ります。
幸い、SSDと違って壊すのは簡単です。

消磁(強い磁石)で消せますか?

消せません。

消磁(デガウス)は、磁気で記録している媒体に対する方法です。
ハードディスクやカセットテープには効きますが、
USBメモリとSDカードは電気で記録するフラッシュメモリです。

強い磁石を近づけても、中身は変わりません。
SSDに磁石が効かないのと同じ理由です。

人に譲りたいのですが、どうすればいいですか?

外に出て困るものが入っていた媒体は、譲らないでください。

確実に消したと言い切れる手段が、事実上ありません。
渡す相手を信頼していても、その先で転売されることがあります。

入っていて困るものが無いなら、譲ってかまいません。
ただしフォーマットだけで渡さないでください。
容量いっぱいまで大きなファイルを書き込んで空き容量を0にし、
そのあとフォーマットしてください。

千円台で買える媒体です。
迷うくらいなら、壊して捨てて、新しいものを渡すほうが安全です。

壊すとき、どこを割ればいいですか?

記憶チップそのものです。外装ではありません。

- USBメモリ:樹脂のケースを割ると細長い基板が出てきます。
その上の黒い四角のチップをペンチで割ってください
- SDカード:金の接点側ではなく、中央の厚い部分です。
ここにチップが入っています
- microSDカード:全体が小さいので、布や袋で包んでから挟みます

総務省は、ハードディスクについて
「外側のケースを破壊しても、中にあるディスク自体が
破損していない場合があります」と注意しています。
同じことがここでも起きます。

破片が鋭利で、勢いよく飛びます。
保護めがねと手袋を用意してください。

何年も使っていないSDカードがあります。中身は無事ですか?

無事とは限りません。

フラッシュメモリは、通電しないまま長く置くと
記録が薄れて読めなくなることがあります。
「しまっておけば安心」ではありません。

大切な写真が入っているなら、いま読み出してください。
読めるうちに別の場所へ移すのが唯一の対策です。

読めなくなってから復旧を頼むと、高額になりますし、
戻る保証もありません。

仕事のデータが入っていました。何か手続きは要りますか?

勤務先の規則に従ってください。会社の情報を扱う媒体は、
個人の判断で処分してよいものではないことがあります。

自分で事業をしている場合は、
帳簿データがその媒体だけに入っていないかを確かめてください。
帳簿には原則7年の保存義務があります(所得税法施行規則63条)。

義務がかかるのは媒体ではなく中の帳簿です。
別の場所へ移してあるなら、媒体そのものは処分してかまいません。

根拠と最終確認日

このページの判断に使った資料です。 その根拠が、今回の判定にどう関係しているかまで書いています。

総務省 / 最終確認 2026-08-21
「DVDやUSBメモリは、傷を付ける、もしくは物理的に壊すなどして不燃物として廃棄しましょう」という記述。このページの結論そのものの根拠。あわせて、画面上で消えて見えても特殊なソフトで復元できることも。
総務省 / 最終確認 2026-08-21
暗号化消去(復号に必要な鍵を確実に廃棄する方法)と、回復キーを機器と一緒に捨ててはいけないという注意。外装を壊しても中の記録部分が無事なことがある、という指摘も物理破壊のしかたに使う。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA) / 最終確認 2026-08-21
媒体ごとの抹消方法を整理した指針。消磁がフラッシュメモリには効かないこと、Destroy(破壊)が記録部分そのものに対して行われる必要があることの技術的な裏づけ。
e-Gov法令検索(デジタル庁) / 最終確認 2026-08-22
事業の帳簿を電子データで持っている場合、その帳簿に保存義務がかかること。媒体を捨てると保存義務を満たせなくなる、という注意の根拠。
環境省 / 最終確認 2026-08-21
使用済みの小型電子機器を再資源化する仕組み。壊したあとの出し先として案内する。

更新履歴

日付種別内容
2026-08-23 内容を更新 「なくした・捨ててしまった」ページを追加。総務省の2ページを一次資料で再確認。
2026-08-22 内容を更新 初版。総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」2ページ、IPA(NIST SP800-88 日本語訳)、環境省の小型家電リサイクル法、所得税法施行規則63条を一次資料で確認して作成。
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制度は変わります。こちらの誤りもありえます。 気づいたことがあれば教えてください。 連絡先の入力は任意です。

参照された公的な案内の URL があれば、それも教えてください。

確かめたいことがあるときだけ使います。

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